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茅ヶ崎の南湖院

「東洋一のサナトリウム」の遺構

1899(明治32)に医師の高田畊安によって設立された「南湖院」は「東洋一の結核療養施設」とうたわれるまでに発展しました。最初の入院患者に勝海舟夫人がいました。詩人の八木重吉、小説家の国木田独歩、坪田譲治、中里介山、など多くの文化人が療養に訪れました。
最盛期は、今の西浜中学、西浜高校、太陽の郷を含む5万坪の広大な敷地で、水道は敷地内の井戸から汲み上げ、水洗便所と汚水浄化装置やプール、理髪所、売店を備え、敷地内だけで日常生活は賄え、患者は、大気・安静・栄養を旨とする日々の療養日課を進めるなかで天気の良い日には砂浜に設けられた日光浴場での静臥などをして過ごしたようです。富士山を望む気候温暖な湘南を象徴する施設は今も老人ホーム「太陽の郷」に受け継がれています。
なかでも貴重な明治の遺構、第一病舎が茅ヶ崎市に寄贈され、周囲は公園として、そのまま保存され一般公開されました。まさに「湘南遺産」として大事にして行きたいものです。

2018年、国登録有形文化財(建造物)に登録されました。

南湖院900第1病舎900南湖院庭900

投稿の推薦者: 一般社団法人 南湖荘 「茅ヶ崎 太陽の郷」 http://www.taiyonosato.co.jp/